共有される肉体
一つの肉体を二人で共有している夢。
私と肉体を共有している相手は眼鏡屋さんで働いている人だった。
肉体は、私の意識があるうちは私が所有していて、私の意識がない時は眼鏡屋さんで働いている人が所有していた。
私の意志ではどうすることもできなくて、意識は勝手に戻ったりなくなったりした。
長い間失っていた私の意識が戻った時、私は眼鏡屋さんが働いている店の中にいた。
私の目の前には、お客さんがいて、メガネの度数について私に何か訊ねていた。まずい時に意識を取り戻したものだと思った。
「ごめんなさい。私は眼鏡屋さんで働いている人ではないので、わかりません。眼鏡屋さんで働いている人の意識が戻るまで待ってもらえませんか?」
と、事情を説明しようかと思ったけど、やめた。
どれだけうまく説明しても信じてもらえないだろうし、混乱させてしまうだけだと思った。実際どんなふうに説明すればよいのか自分でもわからなかった。
仕方なく私は眼鏡屋さんで働いている人のふりをすることにした。
お客さんは、15.6歳くらいの女の子で、見事な黒髪のオカッパ頭だった。
女の子が持っていたのは、かなりぶ厚い黒い縁取りのメガネだった。レンズのカタチは今風の細長くておしゃれなものだった。
メガネはとても女の子に似合っていた。
その2につづきます。